◆報知新聞社後援 第74回全日本大学野球選手権▽2回戦 日大国際6―14西南学院大(12日・神宮)
7年ぶり5度目出場の日大国際(東海地区大学)は、初戦の2回戦で西南学院大(九州六大学)に6―14で敗れた。6―3とリードして迎えた8回、4番手で登板したエース右腕・林京平(4年)が3安打4四球7失点(自責6)の大乱調。
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日大国際に悪夢が訪れたのは、3点リードで迎えた8回だった。抑えとして登板した林は、先頭打者との勝負に自信の直球で挑んだ。打球は右中間へ。いきなりの三塁打だ。その後も2安打4四球と修正できず、一気の逆転を許してしまった。
「本当に申し訳ないです。自分でも分からなくなってしまった。チームが取ってくれた点数を返したくはないつもりで投げていましたが…」
MAX152キロの速球を武器に、今春のリーグ戦では5試合37回を2失点(自責0)で防御率0・00。最優秀防御率、最高殊勲賞、最優秀投手賞で個人3冠を獲得した。リリーフでの起用は、和泉貴樹監督(70)が13日以降の連戦を想定してのことだった。
不調の原因には林自身も首をひねるが、3000人の観衆が入った初めての神宮の空気は、これまでとは違うものを感じていたという。「大きい大会は人生で今日が初めて。気づかないうちに力が入ってしまったのかな」。
だが、誰も林を責めることはしない。6番で主将の水野源章内野手(4年)は「ここまで来られたのは林のおかげ。自分たちが負担をかけすぎたのかもしれない」。この日、8投手が出した四死球は大会ワーストの「15」に迫る「14」。秋へ向け、全員が成長する必要がある。(甲斐 毅彦)