◆日本生命セ・パ交流戦 2025 西武2―1中日(14日・ベルーナドーム)
プロ5年目で実現した対決に、西武・長谷川信哉外野手は燃えていた。4回無死、高橋宏斗の144キロカットボールを目いっぱい振り抜いた。
同じ02年生まれだが、20年ドラフト1位で中日に入団し23年にはWBCにも出場した高橋宏と、同年育成ドラフト2位からはい上がってきた長谷川。「同学年の意識はある。(向こうは)有名なピッチャーだったのでもちろん知っていた」と話す世代のトップ右腕からの一発が、ここまでの努力が確かなものだと証明した。
長谷川の一発は、12球団唯一の交流戦本塁打なしだったチーム待望の第1号にもなった。長谷川同様、昨季91敗からの“下克上魂”で進む男たちの物語は始まったばかりだ。(大中 彩未)