◆米大リーグ ドジャース2―6ジャイアンツ(13日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・山本由伸投手(26)が13日(日本時間14日)、大谷翔平投手(30)も「1番・指名打者」でフル出場した首位攻防3連戦初戦となる本拠地・ジャイアンツ戦に先発したが、5回途中6安打5失点で降板して5敗目(6勝)を喫した。5四球はポストシーズンを含めたメジャー36登板でワースト。

大谷も4打数無安打に終わってチームは敗れ、ジャイアンツに同率首位で並ばれた。

 同点の3回に3四球で2死三塁のピンチを作り、シュミットに満塁本塁打を浴びて勝ち越された山本。試合後には「なかなか狙ったところに投げられず、ランナーをためてしまったので、そこで一発打たれましたけど、その前にフォアボール3つでランナーをためてしまったところが、反省点かなと思います」と悔しさをにじませた。

 この日は制球力が生命線とも言える山本にとっては苦しいマウンドだった。自信を持って投げ込んだ球をボール判定されて、思わずがっくりすることもあった。ロバーツ監督もたびたびベンチから球審へ怒りをあらわにしていた。球審の判定の正確性を評価する米サイト「Umpire Scorecards」によると、担当したアダム・ベック球審のストライク、ボールの判定は160球で147球が正しく、13球が誤っていたとされ、正確性は91・88%。同サイトによると全球審の平均では94・9%とあって、3%近く下回った。

 特に105球でストライク判定したボールの正確性は91・4%。9球が本来はストライクだったようで、同平均の97%から5%以上低かった。もっとも影響があった“誤審”のトップ3も発表されて上位2つが山本の投球。1位は2回1死一塁でヤストレムスキーにフルカウントから高めへのスプリットがボール判定されて四球となったが、本来はストライクで見逃し三振だった。

2位は3回1死一塁でラモスにカウント3―1から内角低めへのツーシーム。ボール判定されたが、本来はストライクでフルカウントだった。自己ワースト5四球だったが、仮にこの2球が正確にジャッジされていたら結果は変わっていたかもしれない。

 MLBで来季から「ロボット審判」こと自動ボール/ストライク判定システム(ABS=Automated Ball―Strike Challenge System)が導入される可能性もある。山本は試合後、球審のジャッジについては「それ以前に自分のいい投球が出来なかったと思うので、とても力不足だなと感じます」と話すにとどめた。次回登板で雪辱を果たす投球に期待したい。

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