◆全日本中学野球選手権大会◇ジャイアンツカップ静岡県代表決定戦 ▽決勝 裾野リトルシニア6-4沼津リトルシニア(14日・明星山球場)
決勝が行われ、裾野リトルシニアが沼津リトルシニアを6―4で破り、3連覇を達成。同点の5回無死満塁、西井大靖左翼手(3年)が、左前へ決勝タイムリーを放った。
裾野リトルシニアの西井が5回無死満塁の好機、狙い球の外角直球を引っ張り、左前に勝ち越し適時打を放った。この一打がこの回の4得点につながり、「チームの役に立てることができてうれしいです」と喜んだ。佐藤裕徳監督(52)は「期待通りの活躍をしてくれた」とたたえた。
県屈指の強豪として知られる裾野だが、新チームが始動した昨秋の関東連盟秋季大会では2回戦敗退。昨年まで9年連続で全国選抜大会に出場してきたが、今年は逃した。指揮官は「この代にはスター選手がいないが、真面目な選手がそろっている」と話すように、課題に向き合い正確性に磨きをかけてきた。「一から頑張ろうと立ち直れたからこそ、こうして勝てるチームになってきた」と西井は手応えを口にする。
8月に東京ドームなどで行われるジャイアンツカップへの切符を懸けた戦いは、残すところあと1試合。昨年は愛知のチームに惜敗したが、「今度こそ、先輩たちに恥じない戦いを見せる」と西井。チーム一丸で挑む。
〇…リトルシニア日本代表にも選ばれている裾野・大隅亮佑捕手(3年)が3投手を巧みにリードして優勝に貢献した。身長162センチ、体重62キロと小柄な扇の要は初回に先制打を放つなど攻守に活躍。最終回に要求した内角球を捉えられて2ランを浴びたことから「もっと配球を考えていかないといけない」と反省しつつ、「勝てて良かったです」と笑顔を浮かべた。
〇…沼津リトルシニアは初出場ながら準優勝と奮闘した。4点をリードされた最終回、代打・天野輝外野手(3年)が右越え2ランを放つなど追い上げを見せたが及ばなかった。原久仁彦監督(53)は相手の7安打を上回る11安打を放った打線に手応えをつかみ「ひけを取らない戦いができた」と自信を深めていた。