◆米大リーグ ドジャース―ジャイアンツ(14日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)
ドジャース・大谷翔平投手(30)が14日(日本時間15日)、負ければ首位陥落となる本拠地・ジャイアンツ戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、24、25号と1試合2本塁打を放って日本人初のメジャー通算250号に到達した。1打席目に47打席ぶりのアーチとなる24号先頭弾を放つと、勢いに乗って25号も放った。
久々に快音を響かせた。大谷は2日(同3日)の本拠地・メッツ戦で右翼に23号ソロを放ってから、試合開始前の時点でドジャース移籍後ワーストの10試合、46打席連続で本塁打なし。4月28~30日の本拠地・マーリンズ3連戦から11カード連続で本塁打を放っていたが、6~8日(同7~9日)の敵地・カージナルス3連戦、9~11日(同10~12日)の敵地・パドレス3連戦と2カード連続で不発だった。前日13日(同14日)の本拠地・ジャイアンツ3連戦初戦は4打数無安打。連続試合安打も「8」で止まっていた。
だが、初回先頭の1打席目に24号先頭打者本塁打。2ボール、1ストライクから4球目の甘く入った先発右腕・ループの90・7マイル(約146・0キロ)のカットボールを見逃さなかった。待っていたかのようにフルスイングすると、打球は右中間席に一直線。打球速度110・3マイル(約177・5キロ)、打球角度27度で飛び出した打球は飛距離419フィート(約128メートル)でスタンドへ飛び込んでいった。
さらに勢い止まらず2発目が出たのは7点をリードした6回先頭の4打席目。2、3打席目は申告敬遠、四球で勝負を避けられていたが、フルカウントから3番手右腕・ベックの77・7マイル(約125・0キロ)外角カーブを捉えると打球角度のライナー性の打球角度26度の当たりは、右中間席最前列に飛び込んでいった。
大谷は5月に、23年6月に並ぶ月間自己最多の15本塁打と打ちまくって月間MVPを受賞。球団の月間最多本塁打記録にも並んだが、大谷はその要因を「打つべき球に対してしっかりアプローチできている」と涼しい顔で分析していた。6月は21、23年と2度の月間MVPに輝き、月別では最多の58本塁打目(2位は5月で49本)と得意の月の13試合目でようやく月間3発目となった。
シーズン71試合目での25号は、レギュラーシーズン162試合に換算すると、57・0発ペースとなり、自己最多で2年連続の本塁打王となった昨季の54発を上回るペース。3年連続本塁打王へ向けて順調にアーチを積み重ねていっている。
チームは1ゲーム差で迎えた9~11日(同10~12日)の敵地・パドレス3連戦で2勝1敗と勝ち越し。ナ・リーグ西地区首位を守った。前日はジャイアンツと本拠地での3連戦初戦に敗れて同率首位に並ばれた。さらに後の後は再びパドレスとの4連戦も待っている。2年連続ワールドシリーズ制覇へ向けて前半戦の山場ともなる同地区対決7連戦2戦目で、意地の2発を放った。
この日の試合前にはブルペンで投球練習。約20球を投げて次週に予定される今季4度目となるライブBP(実戦形式の練習)登板へ向けて、ツーシームを入念に確認していた。
◆大谷の年度別本塁打数(★は本塁打王)
▽18年 22本
▽19年 18本
▽20年 7本
▽21年 46本
▽22年 34本
▽23年 44本★
▽24年 54本★
▽25年 25本
※米通算250本、日米通算298本
◆6月の年別本塁打数
▽18年 0本
▽19年 9本
▽20年 0本(試合なし)
▽21年 13本
▽22年 6本
▽23年 15本
▽24年 12本
▽25年 3本(この試合含め残り15試合)