日本ハムの加藤貴之投手(33)が20日、二刀流の活躍に改めて意欲を示した。5勝目を懸け、21日の中日戦(バンテリンD)に先発する左腕は「キャッチャーと相談しながら、一人一人集中して投げる」とまずは本業でのゲームメイクを念頭に置きつつ、打席でも存在感を見せつけるつもりだ。

 社会人の新日鉄住金かずさマジック時代は内野手として入団し、投手に転向した経歴を持つ。「バッティングは(手が)痛かったので好きではない」と言うが、プロ通算成績は14打数3安打で、打率2割1分4厘をマークしており、22年以来の安打にも期待がかかる。「プロの投手は(球が)速いので頑張って当てられるように」。自身のバットなどは用意していないが、打席に立てば元野手の経験を生かすつもりだ。

 後輩右腕から刺激を受けた。19日の巨人戦(東京D)では北山がノーヒットノーランまであと2人の快投を見せた。「達成してほしかった。またチャンスがあると思うので頑張ってほしい」。自身も11日のヤクルト戦(エスコン)で9回2失点で今季初完投をマークするなど2連勝中。中9日と休養十分でマウンドに上がる。

 バンテリンDでの登板は17年6月13日の中日戦以来。当時は5回4失点だった。

「ある程度大胆に投げてもフライアウトになってくれる」。左中間、右中間の膨らみが大きく、ホームランが出にくい球場の特徴を味方につけ、強気の投球で自身3連勝を誓った。(川上 晴輝)

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