◆日本生命セ・パ交流戦 2025 巨人0―5西武(22日・東京ドーム)

 巨人の戸郷翔征投手(25)は5回6安打3失点で6敗目を喫した。試合後、杉内投手チーフコーチは2軍で再調整させることを明言した。

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 厳しい表情のままベンチへと下がった。5回2死一、三塁。毎回走者を背負う戸郷は何とか炭谷にフォークを振らせた。5回6安打3失点、今季最多4四死球で6敗目。チームの勢いを止め「連勝のいい流れで渡してもらったのに、申し訳ないです。役割を果たせなかった。もっとできることはたくさんあった」。自身借金4。試合後に今季2度目の2軍再調整が決まった。

 修正が利かなかった。2回は無死満塁で投手の武内に直球を飛距離十分で運ばれ先制の右犠飛。西川にも中犠飛を許した。

3回は1死二、三塁から左膝付近にライナーが直撃する投手強襲適時打で失点。「先頭が出たりカウント不利になった場面で、今年は攻めきれないことがすごく多い。怖がりながら投げてるようじゃ1軍で勝ちはつかない。もっと自分の球に自信を持った中でいけたら、結果が変わったと思う」。最速151キロも、逆球をことごとく痛打された。

 杉内投手チーフコーチは「本人が一番悔しい」とした上で「一回(登録)抹消して。もともと(7月1~3日)甲子園で投げる予定だったけど、そこは違う投手でやりくりしていこうかなと。誰かは考えます。まだ日にちがあるので」と再調整を明言。「カウントが悪い時にスライダー、カーブでカウントが整えられない。真っすぐに絞られる。出力を上げた中で制球よく。

(復調の)判断は難しいけど、テーマを持って2軍で投げさせる」と改善を求めた。

 7年目の今季は不調で4月中旬に一度降格。5月25日のヤクルト戦(東京D)で今季初勝利を挙げるまで7試合かかった。8日の楽天戦(東京D)で2勝目を挙げて以降は2連敗で「こんなに悩みながら毎球投げたこともなかった。僕らしくないものが出ている。もっと大胆に攻めるところも必要かなと。結果が出ない選手は1軍で投げられない。一から見つめ直して、取り戻したい」と振り絞った。

 後がないことは分かっている。「もう(降格)2度目なので。次上がってダメだった場合、もう一回落とされると思う。それは腹をくくりながら。

今までは年間27試合(の)先発を考えながらでしたけど、次は(他の)上がってきた選手と同じ対応だと思う。(再昇格が)いつになるか分からないですけど、いい期間になれば」。最後は前だけを見て、東京Dを後にした。(堀内 啓太)

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