◇東都大学野球春季リーグ1、2部入れ替え戦第1日▽駒大11―4日大(24日・神宮)
駒大の太田誠終身名誉監督(89)が神宮で行われた東都大学野球リーグ1、2部入れ替え戦を観戦。まな弟子の香田誉士史監督(54)率いるチームの1部昇格を喜んだ。
2連勝で一気に1部昇格を決めると、その表情が思わず緩んだ。
「しっかりと日頃の訓練の成果を出した。2部で簡単に勝てない試合をやってきたのが良かったんだろうな。2部で5敗しているだろ。サーッと来ないから、そこが良かった。やっぱり、勝負は負けがないとダメ。負けがあって、失敗しないと。人生と一緒だ!」
駒大のことは常に気になる。「13日にこっそり、グラウンドへ行ったんだよ」。住まいのある静岡・浜松市から東京・世田谷区内のグラウンドを訪問すると、太田終身名誉監督も感心するような光景が目の前にあった。
「練習が終わった後、みんなが集まっている姿を見て、『うわーっ!』ってね。目線の位置もいいし、全体の心の態度、姿…監督の話、コーチの話をしっかりと聞いていたんだ。
神宮球場のネット裏では、大宮龍男氏、中畑清氏、石毛宏典氏、高橋尚成氏ら教え子たちが、一緒に熱戦を見守った。「東都の監督を長くやる中で、入れ替え戦もあったし、2部に落ちたこともあった。厳しい試合を思い出したんだ」と名将。「エネルギーをもらったよ!」と現役のナインに感謝した。(加藤 弘士)