アマ球界最強のスラッガーで、今秋ドラフト1位候補の創価大・立石正広内野手(4年=高川学園)が23日、平塚で行われた大学日本代表選考合宿を打ち上げ、2年連続で大学日本代表に選出された。日本開催となる第45回日米大学野球選手権大会(7月8~13日・エスコン、新潟、神宮)では、メジャーの卵たちとの対戦へ闘志をたぎらせた。

 向上心の高い仲間との3日間のふれあいを、立石はいい表情で総括した。

 「いろんな投手と対戦できましたし、打席数もありがたいことにいっぱいいただいたので、すごい楽しくて、充実していました」

 今春のリーグ戦ではセカンドを守った。この3日間ではサード、ファーストに加え、外野守備にもチャレンジした。

 「初めてだったので、ちょっと不格好だったかもしれないですけど、本当に何があるかわからないですし。限られた人数。もし選んでいただいたら、やるとなったときに困らないようにという気持ちでしっかりやりました」

 昨年の大学日本代表ではオランダでのハーレムベースボールウィークに出場したが、不完全燃焼に終わった。同じ轍は踏まない。

 「技術面で言ったらみんな芯がありますし、ちゃんとやるべきこと、自分が崩れたとしてもどうすれば直るかっていうのを理解してましたので、そこも大事だと思います。メンタル的にもせっかく選んでいただいたので、いい意味でもっとガツガツいった方がいいんじゃないかなっていう風に学んだので」

 自身のストロングポイントについて、瞳を輝かせた。

 「チャンスの1本というのは自分の中でもこだわっていますし、チームが困っている時や得点圏に走者がいたら、ヒットを打つ自信はあるので、そこを見てほしいというのがあります。後は積極的に走ろうと思っているので、盗塁の部分を見てもらえたらなと思っています」

 全身バネの肉体。希少な右の強打者というだけでなく、堅実な守備や俊足もまた、立石の魅力に他ならない。

元バレーボール選手の母・郁代さん(旧姓・苗村)は92年バルセロナ五輪日本代表。親子二代で日の丸を背負うことになる。

 「競技は違いますが、いろんな方が経験できるものではないと思うので…お母さんより有名な選手になれればと思います」

 米国代表はメジャー予備軍の集まり。攻守においてスピードとパワーに優れた男たちが集う。

 「将来メジャーだったり、いろいろなところに挑戦したい気持ちはすごいあるので。今のアメリカには、本当にレベルの高い選手がいると思う。そういう選手から打てたら、今後のこともすごいポジティブに考えられるんじゃないかなと思います」

 フォア・ザ・チームに徹して戦う時間は、そのまま自身の未来を高めるものになる。重責を全てプラスの力に変え、立石が暴れまくる。(加藤 弘士)

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