◆第107回全国高校野球選手権大会第9日 ▽2回戦 仙台育英6―2開星(14日・甲子園)

 仙台育英(宮城)の高田庵冬三塁手(3年)が3点リードの8回1死、左越えソロを放った。「(直前に)点を取られてしまったので、長打を出せたらいいなと」。

フルカウントから甘く入ったカーブを振り抜くと、打球は左翼スタンドへ。右手を高々と突き上げ、1塁ベースを回った。

 この一発で高校通算31本塁打。甲子園では初めてアーチを描いた。「憧れていた場所で打てた。高校生活で一番うれしかったホームランです」と笑顔を見せた。

 須江航監督(42)は「控えの選手の野球ノートに、昨日の練習で『高田過去イチいいです』って書いてあったんですよ。『お~、そりゃそうだな』っていうことで、『裏の4番』みたいな打順にしておく方が本人が自由度が高く打てる。なんで8番なのかなというと、そういう理由があるかなと思います」と称賛した。 

 183センチ、87キロの恵まれた肉体を誇る右の大砲だ。指揮官は「足もあります。守備のいい選手なので、非常に将来性豊かな選手です。

本当にロマンがありますよ。あのサイズ感で、サードがある程度守れて、走れて投げれてみたいな。アメフトをやったら世界に行けるような選手。野球もいいですけど、アメフトをやったら日の丸を背負っている。世界の中で戦えるんじゃないかって、いつも言ってますけどね」と独特の表現で異次元の潜在能力をたたえていた。(加藤 弘士)

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