巨人の坂本勇人内野手(36)と丸佳浩外野手(36)が14日、「長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合」として行われる16日の阪神戦(東京D)で、ミスターへの感謝と哀悼の思いを込めてプレーする覚悟を示した。同戦は6月3日に肺炎のため89歳で死去した長嶋さんの現役時代の背番号「3」のユニホームを選手、首脳陣が着用して戦う負けられない一戦。
熱い思いを胸に宿して、特別な一戦を戦う。16日の阪神戦(東京D)は長嶋さんの追悼試合として開催。監督、コーチ、選手全員が球団の永久欠番である栄光の背番号「3」のユニホームで臨む。長嶋さんに恩義がある坂本の言葉に力がこもった。
「背番号3を背負ってやる試合。偉大な先輩が背負った背番号3でプレーできるのは一生に一度だと思いますし、思いを持って、いいプレーができるように頑張ります」
長嶋さんには若手時代から目をかけてもらってきた。プロ2年目の08年2月の春季キャンプで「君には期待している。頂点を目指して頑張ってほしい」との言葉を授かり、その年にブレイク。不調だった23年4月には直接指導を受け、「お前が中心なんだから引っ張れ」と激励してもらった。ホットコーナーに座る男が感謝の思いを体現する。
同じく長嶋さんから薫陶を受けてきた丸は使命感を持って臨む。
「巨人にとって特別な試合になる。勝ち負けはもちろん、野球に対する姿勢。長嶋さんが歩んできたことや、取り組んできたことを僕らも少しでもまねできるように、そういう気持ちを持ってやりたい。それが一番、長嶋さんが喜ばれることだと思う」
チームは現在12ゲーム差で首位・阪神を追う2位。長嶋さんは天覧試合でのサヨナラ本塁打など、現役時代から宿敵・阪神戦で数多くの名勝負を演じてきた。15日からの阪神3連戦は不屈の闘志で立ち向かう。丸は「いつもと違う試合だと思いますし、僕も若い選手もいかに試合に入っていけるかだと思う。長嶋さんは常に巨人軍のことを思って生活してきた方。少しでも喜んでもらえるように」とナインの思いを代弁した。