◆第107回全国高校野球選手権大会第9日 ▽2回戦 沖縄尚学3―0鳴門(14日・甲子園)
沖縄尚学が、金足農との1回戦に続き無失点で勝利を収めた。初戦を完封した最速150キロ左腕・末吉良丞(りょうすけ)は、同じ2年生の新垣有絃(ゆいと)の後を受けて1―0の6回から登板し、鳴門にホームを踏ませなかった。
救援でのマウンドに、末吉は「どのあたりで肩を作ればいいのか、よく分かっていない。そういう難しさがあった」。3安打1四球を許したが、「思った以上に伸びていた」という直球を軸に5三振を奪った。
今春センバツの横浜との2回戦も、同じリレーで臨んだ。しかし、新垣有は1回3失点で降板し、末吉も7回5失点(自責4)と打ち込まれ、7―8で敗れた。悔しいマウンドを経験した2人は「野球はピッチャーが点を取られなければ負けないスポーツ。スコアボードに、しっかりゼロを並べよう」と誓い合った。
沖縄県勢の2試合連続完封は初めて。3回戦は、区切りの春夏通算30勝目と、初の夏3勝をかけて仙台育英と対戦する。「ロースコアのゲームになると思う。自分が目標としている、ゼロを並べる投球ができれば」と末吉。春からの成長の全てを、3年前の王者にぶつける。