◆米大リーグ オリオールズ5―3マリナーズ(14日、米メリーランド州ボルティモア=オリオールパーク)
オリオールズの菅野智之投手(35)が14日(日本時間15日)、本拠地・マリナーズ戦で5回1/3を投げ、3安打1失点。今季10勝目を挙げ、メジャー1年目として日本人投手史上10人目となる2ケタ勝利を達成した。
試合後の主な一問一答は以下の通り。
―雨中のピッチング続行は難しかったか
「投げたらどこにボールが行くか分からなかったので、ちょっと無理でした。ロジンバッグは(ぬれないように)ポケットに入っていたけど、触っても意味がないぐらい雨が降って、ピッチコムも水没みたいに何も聞こえなくなった。さすがに投げることができない感じでした。2回まで(プレートを)外せるので、目いっぱい、雨が弱くなるまで時間を取ろうかなと思っていた」
―投球について
「全球種、効果的に使ってゲームプラン通り投げられた。低めに集まっていたと思います」
―5回は無死二塁のピンチ
「下位打線だったので、抑えなきゃいけないと思った。
―日本人で10人目の新人10勝を達成
「あくまで通過点ですけど、素直にうれしいですし、もっとチームの勝利に貢献できるように頑張りたいなと思います。一つの目安ですけど、正直そんなに達成感はなくて…。あんまりいいピッチングじゃない時も、勝ちをつけてもらったりこともある。ここ数試合、すごく自分の中で納得できるパフォーマンスができていることが、一番うれしいです。とにかく継続が大事なんで、何とか最後までこの調子とこのペースで投げ続けられるようにと思っています」
―序盤は球数を使っても丁寧にアウトを重ねて、途中から早めのカウントで打ち取っていったように見えたが
「それは結果的にそうなった感じ。立ち上がり、よく失点するんで、ある程度ボール先行になって球数がかかった印象です」
―ここ最近、ボールの質が向上している手応えは
「一番はメカニック的なところ。結果的に打たれる時期が続いて、もうちょっとスピードを上げようとか、変化球を曲げようとか、いらない欲みたいなものが操作していた。ちょっとしたズレが、毎試合投げていくと大きなズレになる。それが修正できたのが一番の要因。(球種が)偏ることはしちゃいけない。右バッターに近めのシンカーを投げて、左バッターにも近めにいいボールを投げる。
―ピッチングが点から線になってきたと言っているが
「前の試合からも、ずっとつながってきている。前回ダメだったら、次、大きく変えるんじゃなくて、前回の試合も、多分シアトル打線は見てると思うので、それもいかした上でまた今日のピッチングができる。それを何試合も続けられているのが、線になっているという感じがして、投げてて気持ちいい。あんまり窮屈になることが少なくなった」
―2つの三振はまさに点から線という攻め方
「スアレスは前の打席でカットからスライダー行ってキャッチャーフライ。その次の打席もカットからインコースにシンカーをいいところに見せて、その後スライダー、スライダーと行って、外を認識させつつ、意表を突いてインサイド。そこはいい攻めだった。前の打席をいかせたと思います。(ガーバーは)その前の打席、結果的にインハイでレフトフライ。ある程度、真っすぐを待っていると分かった。ノースリーになったけど、スライダーで外の意識を持たせながら、その前の打席も結果的にインハイのボールでレフトフライでした。いい風になってきた」
―配球はどれくらい覚えているか
「全部覚えてます、はい」
―中田翔(中日)が引退
「同級生で、僕らの世代のバッターでは、やっぱり翔がナンバーワンで、ずっと僕の憧れの存在でもあった。僕が投げた試合もよく打ってくれましたし、印象にも残る良いバッターだったと思います」