ドジャース・大谷翔平の本塁打ペースがまた上がってきた。7月の5試合連続に続き8月に入り4試合連続をマークし、現役ただ一人の3年連続40本をクリアした。

大谷の2021年から5年間の本塁打は46→34→44→54→43。2001、02年のアレックス・ロドリゲス(当時レンジャーズ)以来の2年連続50本塁打の可能性大だ。

 2年連続50発は、右肘屈筋けん炎での負傷者リストでややペースダウンしたヤンキースのアーロン・ジャッジにも可能性が残っている。こちらの最近5年間は39→62→37→58→38。5年間合計では大谷の221本に対し234本と上回っている。この2人に次ぐのは、フィリーズのK・シュワバーの205本。また、2021年にメジャー最多の48本を打ったV・ゲレロ(ブルージェイズ)は156本、S・ペレス(ロイヤルズ)も142本だから2人の本数が抜けており、いかに5年続けて打ち続ける難しさがわかる。

 歴代で見ても通算755本塁打のH・アーロンのベスト5年間は1969年から73年の203本、703本塁打のA・プホルスでも2002年から06年の213本だったことを見ても2人の数字が突出しているのがうかがえる。

 もちろん、過去にはすごい記録がある。後に薬物使用疑惑問題が球界を揺るがせることになった2000年前後にはS・ソーサが1998年から02年まで何と292本(66→63→50→64→49)、M・マグワイアも1995年から99年まで284本、2001年に歴代最多の73本も打ったB・ボンズも2000年から04年にかけ258本打っていた。

 ただし、この時代の選手を除き5年で250本以上打ったのは、元祖二刀流でもあったB・ルースが1926年から30年にかけ合計256本打ったケースしかない。大谷はやや難しいものの、ジャッジには直近5年で250本台に乗せられるか注目される。

 ※現地8月14日現在

 蛭間 豊章(ベースボール・アナリスト)

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