右肩痛のため故障班でリハビリを進めていた巨人の近藤大亮投手(34)が21日、負傷後初めて、捕手を座らせてブルペンでの投球練習を行った。

 力強い腕の振りで30球。

投げられる喜びを全身で感じ、表情には自然と笑みがこぼれた。「痛みがあるのは当たり前って感じで投げている。その割には投げられたかな。みんなに支えられてここまで来た。それに応えたいのが一番」と感謝の思いを口にした。

 3月13日、ソフトバンクとのオープン戦(みずほペイペイ)で7回に登板。投球練習中に違和感を覚えた。異変を察知した杉内投手チーフコーチがマウンドに来て、強く止められたが「何を言われても降りる気はなかった」と続投を志願。最初の打者・ダウンズへ投じた初球の136キロ直球は外角に外れるボールとなり、直後に阿部監督がマウンドへ。交代を告げられた。

 20年のオリックス時代にはトミー・ジョン手術も経験。通算204登板のベテランは、何度もはい上がってきた。

「正直、残された時間は少ない。僕に全て任せてもらっているので、いけるってGOサインを出したらライブBPにも入って、そのままゲームにも入れたらいいなって思っています。できることは全部やっている。シーズン中にマウンドに上がれたら一番いいかな」。自慢の直球で、数々の強打者と真っ向勝負を演じた1軍のマウンドに戻る日まで、右腕は前を向き続ける。

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