◆米大リーグ レッドソックス3―4オリオールズ(19日、米マサチューセッツ州ボストン=フェンウェイパーク)
オリオールズ・菅野智之投手(35)が19日(日本時間20日)、敵地・Rソックス戦に先発し、5回5安打1失点と好投。9回に味方が同点に追いつかれ、11勝目は逃したが、防御率3・97と6月以来の3点台に突入した。
試合後は「本当にやりたいことができてると思います。コマンドも良くなっていますし、全体的に良くなってると思います」と振り返り、復調のきっかけに関しては「うまくいかない原因を追求して、その課題と向き合って、いろんな人の力を借りて克服できたと思ってます」と話した。
「2番・捕手」で先発出場が発表されていた正捕手ラッチマンが右脇腹痛のため出場回避。A・ジャクソンとの“急造”バッテリーに変更となるアクシデントが起きる中、初回から冷静だった。2死一、二塁で迎えた5番・吉田正尚外野手(32)とのメジャー初対戦では4球目には左翼へ大きなファウルもあったが、最後は6球目の88・1マイル(約141・8キロ)スプリットで空振り三振に斬った。
3回。9番・ウォンの左前打で3イニング連続で先頭打者を塁に出した。続くアンソニーの打球は二塁正面のゲッツコース。だが、二塁・ホリデーの失策で無死一、二塁となった。その後2死二、三塁から4番・ストーリーと対じ。1球目で空振りを奪い、2球目を投げる直前。
戸惑いの表情を浮かべた菅野だったが、ストーリーを遊ゴロに仕留めて追加点は与えず。4回先頭で迎えた吉田と2度目の対戦ではスイーパーで空振り三振に仕留めた。オリオールズが2本の適時打などで3点を奪って逆転した直後の5回は3者凡退に抑えて流れを渡さなかった。
この日実現した吉田との注目の「日本人対決」。公式戦での対戦は7年ぶり。巨人時代の18年6月1日の交流戦(京セラD)でオリックスの主砲と初めて相対し、その時は初回に右前適時打を浴びるなど3打数2安打1打点だった。「吉田君には近め(内角)の直球を簡単にはじき返された」と脱帽し、19年7月13日のオールスター第2戦(甲子園)でも右前打を許していた。前日19日(同20日)の試合前練習では吉田と談笑する場面もあった右腕。
前回14日(同15日)の本拠地・マリナーズ戦では6回途中3安打1失点の好投で日本人ルーキーでは史上10人目となる10勝目を挙げた。36歳シーズンの新人10勝は10人の中で最年長記録だった。自身にとって日米通算10度目の2ケタ勝利を渡米後最長となる4連勝で飾っていた。