◆JERA セ・リーグ ヤクルト1―7巨人(21日・神宮)

 2軍にいても、チームを思う気持ちは不変だった。前回の降格から3週間後の5月下旬。

G球場には桑田2軍監督や若手から「ごちそうさまでした!」と感謝される田中将の姿があった。

 直前に行われた2軍楽天戦の舞台は昨季までの古巣・仙台。自身は遠征に帯同しなかったが「何か地物を差し入れたい」と陰で動いていた。スタッフの分の弁当も用意し、腹の足しになればと市内の人気店「末廣寿し」の「はらこ飯」を準備した。その数、43人前。あぶりサーモンにイクラがたっぷり乗った約1200円の絶品弁当に、皆が「おいしかったです!」と感謝しきりだった。

 6月には駒大苫小牧高の後輩・若林ら、北海道にゆかりのある選手スタッフ9人で「道民会」を開催。都内の韓国料理店を予約し「好きなだけいいよ」と焼き肉を振る舞った。ルーキー石田充は「人生で一番おいしいお肉。しかも一緒にお食事できるなんて…」と感動。体のことを考えてソバ茶を飲みながら、若林らが楽しく酔う姿をうれしそうに見つめた。グラウンド外での貢献も光った3か月だった。

(巨人投手担当・堀内 啓太)

編集部おすすめ