◆JERA セ・リーグ ヤクルト1―7巨人(21日・神宮)
マー君は前回まで、一球一球「大事に大事に」という面が出過ぎていたけど、6点の援護で余裕を持って「丁寧に」投げられたね。前回、前々回はもう少しで勝てる局面から野手にミスが出て足を引っ張った。
投球としてはスライダーが軸になった。前回までは直球とスプリットが中心だったけど、2回に内角低めスライダーで村上を三振に仕留めて、岸田の中でも「今日はスライダーが自由自在に操れるな」という感覚があったと思う。投手は、その日安心して投げられる球種が一つあると余裕が生まれるんだよね。
6点の援護を受け、ストライク先行で無四球。スライダー、直球、スプリット、ツーシームと全ての球に意味があった。一言で言えば、さすがの投球だったね。4か月以上ぶりの勝利。一つ勝つことで気持ちが乗って、次からはもっと攻めの投球ができるはず。次の勝利もすぐだと思うよ。(スポーツ報知評論家・宮本 和知)