◆JERA セ・リーグ 巨人8―1DeNA(22日・東京ドーム)

 巨人・岡本和真内野手(29)が、左肘靱帯(じんたい)損傷から復帰後初本塁打を放った。DeNA戦の3回にジャクソンから左中間へ、復帰6戦24打席目、5月1日の広島戦(東京D)以来となる先制9号ソロ。

6回には腰痛から再昇格即「5番・二塁」で出場した吉川尚輝内野手(30)の安打から4点を追加した。5回無失点の横川凱投手(24)は今季初勝利。直接対決3連戦初戦を制し、3位・DeNAとのゲーム差を2・5に広げた。

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 今季112試合目で初めて丸、岡本、吉川がそろってスタメンに並んだ。試合前に電光掲示板の3、4、5番の打順に輝く3人の名前を見て威圧感、迫力を感じた。厚みを増した打線は9安打8得点で快勝した。

 開幕直前、オープン戦で好調だった丸が右太もも裏肉離れで離脱。5月7日には岡本が左肘じん帯損傷で長期離脱した。丸が5月下旬、49試合目で1軍復帰。だが、吉川が7月31日に腰痛のため離脱した。故障者が多く、阿部監督も「いるメンバーでやるしかない」と試行錯誤を続けてきた。

 岡本が16日に1軍復帰。

この日、吉川が約3週間ぶりに戻ってきた。主力不在の間に貴重な経験を積み、19日のヤクルト戦(神宮)では、吉川に代わり二塁で出場して逆方向への2打席連続本塁打を放った中山が「6番・左翼」で4打席連続四球と勝利に貢献し、8回からは礼都(らいと)の名前の由来にもなった右翼守備に初めてついた。

 キャベッジ、若林、坂本、大城卓がベンチスタートで、浅野も死球による離脱から約2か月ぶりに1軍復帰し、代打で痛烈な中飛を放った。「みんな状態も良くなってきているし、スタメンを考えるのを、多少は悩めるのでいい悩みかな」と阿部監督もうれしい悲鳴だ。シーズン終盤に向け逆襲の足音が聞こえてきた。(巨人担当キャップ・片岡優帆)

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