◆パ・リーグ 日本ハム1x―0ソフトバンク=延長10回=(24日・エスコンフィールド)

 日本ハムは24日、ソフトバンク戦(エスコン)にサヨナラ勝ちし同一カード3連勝。貯金を今季最多の26とし、首位ソフトバンクに0・5差と迫った。

延長10回に登板した上原健太投手(31)は走者を許しながらも無失点で乗り切り、サヨナラ勝ちで今季3勝目を挙げた。天王山と言われた3連戦に3連投し、2勝1ホールド。今季16戦連続無失点の左腕が、ブルペンを支えている。

 腹をくくって、上原は左腕を振った。延長10回2死一、二塁、近藤を申告敬遠して迎えた山川に対し、初球のフォークで三ゴロに仕留めた。「運だと思います。ど真ん中にあまり落ちないフォークを投げて、引っかけてサードゴロ。今日の勝ちを(先発の伊藤)大海に譲りたい」と穏やかな笑みで振り返った。

 天王山で大仕事を果たした。初戦は7回に登板し2勝目を挙げると、第2戦は8回2死満塁のピンチでマウンドに上がり三振斬り。第3戦は3勝目を挙げ、この3連戦で2勝1ホールド。3連投に「心の準備はしてました。

ただ本当に状態は良くなかった」。それでも無失点で切り抜け、連続無失点を16試合に伸ばした。

 春先には思ってもみなかった状況だ。今季初昇格は7月。徐々に新庄監督の信頼をつかむと、今や勝ちパターンの中心となっている。「1軍に上がるつもりでずっとやってた。でもさすがに、ここまではちょっと予想してなかった」。優勝争いの中で、自分の想像すら超える活躍を続けている。

 新庄監督も「どうした上原くん? モーレ(レイエス)同様、ゾーン入ってるね。3連投目で、上原くんなら3連投させた方がいいぐらいの性格。気持ちが強いから。でもしびれますよね」と絶賛。

守護神・柳川がリフレッシュのため登録を抹消される中、その左腕にチームの浮沈が懸かっている。

(山口 泰史)

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