札幌六大学野球秋季リーグ戦が25日、モエレ沼公園野球場で開幕する。6月の全日本大学選手権で46年ぶりの8強入りを果たし、春秋連覇を目指す北海学園大は、初戦で2部から昇格した札幌国際大と対戦。

複数のドラフト候補がそろう強力投手陣をリードする新谷盛飛(もと)捕手(4年=北海学園札幌)が、守備を支える。

  聖地・神宮球場への帰還を目指し、北海学園大・新谷がマスクをかぶる。連覇を目指す秋は、自身にとって大学野球ラストシーズンでもあり、「春と同じようには絶対にいかない。全員で気を引き締めて、優勝を目指す」と力を込めた。

 昨秋までは1学年先輩の久保田廉太朗捕手(JR東日本東北)がおり、レギュラーをつかんだのは今春だった。全10試合にスタメン出場したリーグ戦では、打順9番ながら「思っていた数字よりは良かった」と、打率2割7分6厘をマーク。守備でも二塁送球最速1・7秒の強肩で引っ張り、全日本大学選手権でも67年ぶりの1大会2勝に貢献した。

 投手陣には、最速159キロの工藤泰己(4年=北海、写真右=)、同153キロの高谷舟(4年=札幌日大、同左=)といったドラフト候補がそろう。北広島東部中ではソフトバンク・木村大成投手とバッテリーを組んでいた経験もあるが、大学では中学、高校とはスピードとキレが段違いの球を止めるのに入学当初は苦戦。それでも、全体練習前後にテニスボールをラケットで至近距離から打ってもらい、体感160キロ近いスピードの球を受けて技術を磨いてきた。

 高校では3年間同じキャッチャーミットを使ったが、剛速球を捕球する大学では毎年のようにミットを新調。球を受け止め続けてきた体はアザだらけで親からも心配されることもあったというが、「野球を始めてから大きなけがは一回もない。

体は丈夫です」。持ち前の屈強な肉体と技術で、王者・北海学園大の扇の要を担っていく。

(島山 知房)

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