◆関西学生アメフト▽第1節 関学大52(14―0、3―7、21―0、14―0)7甲南大(31日・王子スタジアム)
リーグ7連覇と2季ぶりの学生日本一を目指す関学大が、甲南大から計7タッチダウン(TD)を奪い、52―7で大勝発進した。正QBを争う星野秀太(4年)、太吾(だいご、2年)=ともに足立学園=の兄弟が、それぞれ2TDパスを成功させる活躍。
関学大が雪辱にかける思いを7TDで体現した。主役は星野兄弟だ。第1クオーター(Q)、先発した弟・太吾がランで43ヤードをゲインし、味方の先制TDを呼んだ。19歳の司令塔は第1、3QにTDパスを成功。第3Q途中から代わりに入った兄・秀太はこの日が22歳の誕生日。第3、4QのTDパス成功で貫禄を見せ、自ら花を添えた。同位置を争うが、秀太は「弟が流れをつくってくれた」とたたえ、太吾も「兄の判断の早さは勉強になる」とうなずいた。
多くの好勝負の舞台となり、移転工事に入る神戸・王子スタジアムでのラストゲームを飾った。OBで6季目の大村和輝監督(54)は「最後にここでやらせてもらってありがたい」と感慨深げ。星野兄弟の活躍には「どちらでもいける」と、切磋琢磨(せっさたくま)、チーム力の向上を歓迎した。
昨季はリーグ開幕前に部員5人による大麻疑惑が浮上(毛髪検査で4人は陰性、拒否した1人は無期限活動停止処分)。
昨年10月にけがで戦線離脱した秀太は約10か月ぶりの公式戦で躍動。「昨年の甲子園ボウルを観戦して、悔しかった。今年は自分たちが出場して勝つ」と力を込めた。(田村 龍一)