◆米大リーグ パイレーツ―ドジャース(2日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク)
ドジャース・大谷翔平投手(31)が2日(日本時間3日)、敵地・パイレーツ戦に「1番・DH」で先発出場。7試合ぶりとなる46号を放ち、54本塁打の昨季と合わせてド軍通算100本塁打に到達した。
1-4で迎えた3回1死での第2打席。カウント3―1から右腕チャンドラーの99・2マイル(約159・6キロ)直球を振り抜いた。あっという間に右翼席に着弾した打球の速度は、大谷の全打球を通じて最速となる120マイル(約193・12キロ)だった。打球角度23度、推定飛距離373フィート(約113・7メートル)で「ロケットが右翼に飛んでいきました」と現地アナが実況するほどの強烈な打球だった。
MLB公式サイトのS・ラングス記者によると、移籍後2年間での本塁打数は1920~21年のB・ルース(ヤンキース)の113本が最多記録。2001~02年のA・ロドリゲス(レンジャーズ)の109本、R・マリス(ヤンキース)の100本と続いており、大谷は史上4人目の快挙となった。リーグ本塁打王争いでは8月28日(同29日)にシュワバーが1試合4発の離れ業を見せ、差をつけられていたが、3年連続キングへ3本差とした。
敵地のPNCパークは後方にアレゲニー川が流れ、パ軍球団カラーの黄色いロベルト・クレメンテ橋を望むことができる。MLBの中でも「美しい」と言われる球場で鮮やかなアーチをかけた。
復調を告げる本塁打にもなった。8月最終戦だった31日(同9月1日)の本拠地・Dバックス戦では初回に2試合ぶりの安打となる右前打を放ち、先制の生還を果たした。1番打者として最高の働きを見せている一方で、8月は休養で21日(同22日)に欠場して以降は9試合で打率1割5分2厘と失速。
それでも、ポストシーズン進出をかけて2年連続で「ヒリヒリする」9月が始まった。大谷は昨年の9月打率3割9分3厘、10本塁打、32打点、16盗塁と大爆発し、史上初の「50―50」(50本塁打、50盗塁)を達成するとともに月間MVPを受賞した。今年も同地区2位のパドレスとの優勝争い、そしてその先のワールドシリーズ連覇へ負けられない戦いが続く。大谷が再び熱くなる。
◇大谷の年度別本塁打数(★は本塁打王)
▽18年 22本
▽19年 18本
▽20年 7本
▽21年 46本
▽22年 34本
▽23年 44本★
▽24年 54本★
▽25年 46本