◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」
8月初旬、猛暑の高崎市の球場。ソフトボールで21年東京五輪金メダルの後藤希友(24)=戸田中央=のもがく姿があった。
チーム最年少20歳で初出場した東京五輪では、日本人左腕最速113キロの直球、チェンジアップを軸に、主に中継ぎでチームを金メダルに導いた。4年がたち、大黒柱・上野に次ぐ立場から、主戦に変わった。当然、宇津木麗華監督(62)の求めるものも高くなった。
世界一のエースになるために必要なものは―。指揮官は「三振を取れない」と指摘。
ただ、諦めるつもりはない。1月には米国修業に出た。「日本のエースになれるように人としても、技術も向上させたい」。上野だって速球に頼らない投球を身につけ、五輪で2度頂点に立った。何度も「覚悟」と口にした後藤が、真のエースになる姿を楽しみにしたい。(ソフトボール担当・宮下 京香)
◆宮下 京香(みやした・けいか) 2018年入社。22年までゴルフ、23年から五輪競技を担当。昨夏パリ五輪を取材。