パ・リーグ ロッテ6―8日本ハム(2日・ZOZOマリン)

 最後まで表情を崩さず、日本ハム・伊藤はマウンドを降りた。7回2失点で両リーグ単独トップの13勝をマーク。

チームは2年連続でシーズン勝ち越しを決めた。「立ち上がりは風の強さに苦戦したが、なんとか最低限の仕事ができた」。時折風速14メートルの強風の中、2回の1死から圧巻の5者連続三振を奪うなど6K。今季の奪三振数を163に伸ばし、昨季の161を超えキャリアハイを更新した。

 球団では07年のダルビッシュ以来の沢村賞が狙える成績。奪三振数と勝率は現時点で選考基準を満たし、残り4試合前後の登板次第では、18年菅野(巨人)以来の選考基準全てを満たしての受賞も夢ではない。「真っすぐがしっかり投げられて、イニングもついてきていてうれしい」と手応えも抜群だ。

 8月31日には28歳の誕生日を迎え、愛妻からサプライズケーキをプレゼントされた。「ビジターも含めて全試合見に来てくれて励みになる。一緒に戦っているのを感じる」とパートナーと勝利を積み重ねている。

 次戦は中6日で9日のソフトバンク戦(エスコン)に向かい、モイネロとの今季6度目のマッチアップが濃厚だ。「そのつもりでしっかり準備したい」と、エースが次戦も勝利に導く。

(川上 晴輝)

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