◆米大リーグ パイレーツ―ドジャース(2日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が2日(日本時間3日)、敵地・パイレーツ戦に「1番・DH」で先発出場。3点を追う9回無死一塁の第5打席はセンター左のフェンスを直撃する適時二塁打を放った。

右腕サンタナの94・9マイル(約152・7キロ)直球をかっ飛ばし、代走の一塁走者・金慧成(キム・ヘソン)が一気に生還した。

 初回先頭の第1打席は先発ムジンスキから初球打ちで左飛に倒れたが、3点を追う3回1死で迎えた第2打席だった。カウント3―1から右腕チャンドラーの99・2マイル(約159・6キロ)直球を振り抜くと、弾丸ライナーで右翼席に着弾。打球速度は大谷の全打球で最速となる120マイル(約193・1キロ)を計測した。打球角度23度、飛距離373フィート(約113・7メートル)だった。この一発で54本塁打の昨季と合わせてド軍通算100本塁打に到達した。

 MLB公式サイトのS・ラングス記者によると、移籍後2年間の本塁打数は1920~21年のB・ルース(ヤンキース)の113本が最多記録で、2001~02年のA・ロドリゲス(レンジャーズ)の109本、R・マリス(ヤンキース)の100本と続いていた。大谷は史上4人目の快挙を成し遂げた。PNCパークはメジャー屈指の「美しい球場」と言われている。右翼後方にはアレゲニー川が流れ、黄色のロベルト・クレメンテ橋を望むことができる。大谷は豪快なアーチで魅了した。

 4回2死の第3打席は遊ゴロ。

3点を勝ち越された直後の7回無死一塁で迎えた第4打席は左中間へ二塁打を放った。右腕マットソンの96・8マイル(約155・8キロ)直球を捉え、出場12試合ぶりのマルチ安打としていた。

 8月最終戦となった31日(同9月1日)の本拠地・Dバックス戦では初回に2試合ぶりの安打となる右前打を放ち、先制のホームを踏んだ。1番打者として最高の働きを見せている一方で、8月は休養で21日(同22日)に欠場して以降は9試合で打率1割5分2厘、6試合連続長打なしと“尻すぼみ”で終わった。

 それでも、ポストシーズン進出をかけて2年連続で「ヒリヒリする」9月が始まった。大谷は昨年の9月打率3割9分3厘、10本塁打、32打点、16盗塁と大爆発し、史上初の「50―50」(50本塁打、50盗塁)を達成するとともに月間MVPを受賞した。今年も同地区2位のパドレスとの優勝争い、そしてその先のワールドシリーズ連覇へ負けられない戦いが続く。

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