◆米大リーグ パイレーツ9―7ドジャース(2日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が2日(日本時間3日)、敵地・パイレーツ戦に「1番・DH」で先発出場。3回に7試合ぶりとなる46号ソロを放ち、54本塁打の昨季と合わせてド軍通算100号に到達した。

その後2本の二塁打も飛び出し、チームが敗れる中で8月5日(同6日)の本拠地・カージナルス戦以来、出場23試合ぶりの3安打猛打賞と気を吐いた。

 衝撃のアーチをかけたのは3点を追う3回1死で迎えた第2打席だった。右腕チャンドラーの99・2マイル(約159・6キロ)直球を振り抜くと、弾丸ライナーで右翼席に着弾。打球速度は大谷の全打球で最速となる120マイル(約193・1キロ)を計測した。打球角度23度、飛距離373フィート(約113・7メートル)だった。

 移籍後2年間での本塁打数は1920~21年のB・ルース(ヤンキース)の113本が最多。2001~02年のA・ロドリゲス(レンジャーズ)の109本、R・マリス(ヤンキース)の100本と続いており、大谷は史上4人目の快挙で3位タイに浮上した。敵地のPNCパークは後方にアレゲニー川が流れ、鮮やかな黄色のロベルト・クレメンテ橋を望める。メジャーの中でも「美しい」と言われる球場を魅了した。9回には中堅フェンスを直撃する適時二塁打。8月は休養で21日(同22日)に欠場して以降は9試合で打率1割5分2厘、6試合連続長打なしと“尻すぼみ”で終わったが、2年連続ポストシーズン進出をかけた「ヒリヒリする」9月に復調を告げた。

 試合後、ロバーツ監督は「速球を引っ張って右方向へあれだけ強い打球を打てたのは素晴らしかった。

最後の打席のセンターへの二塁打もそうだし、その前の左中間への二塁打もすごくいいスイングをしていた」と高く評価。本塁打の“破壊音”については「打った瞬間の音の強さには気づかなかったけど、あっという間に飛んでいった。普通の打者ならシングルヒットだが、彼の場合は本塁打になる」と目を細めた。

 99・2マイル(約159・6キロ)を捉えるなど直球に強いことに関しては「彼は常に専用のマシンで速球を打つ練習をしているし、スイングも少しコンパクトにして速球に対応できるようにしていると思う。9月はさらに良くなると思っているよ」と打率3割9分3厘、10本塁打、32打点、16盗塁と大爆発し、月間MVPを受賞した昨年9月の再現を期待した。

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