◆札幌2歳S追い切り(3日、札幌競馬場

 4重賞の追い切りが3日、各地で行われた。第60回札幌2歳S・G3(6日、札幌)は、現地取材する坂本達洋記者が、重くなった札幌・芝コースを力強く駆けたアーレムアレスを「見た」。

 しっかりとグリップの利いた走りに改めて適性の高さを感じた。前日に降った雨の影響で、3日の札幌・芝コースは重たいコンディションだったが、アーレムアレスは楽々と駆け抜けた。またがった菱田騎手を直撃すると「洋芝の適性があるのは前走で十分に分かっていたし、この馬場では軽やかに乗れている馬が少ないなか、十分に走れていたと思います」と好感触が伝わってきた。

 もちろん仕上がりは上々だ。単走馬なりで5ハロン66秒8―12秒2。毛づやの良さも目を引いた。2週連続で札幌に駆けつけて手綱を執った鞍上は「1週前にいい感触をつかんでいたし、引き続き雰囲気が良くて、いい動きでした」ときっぱり。7月20日の函館で新馬勝ちした後、ちょうどいい上昇カーブを描けているようだ。

 気になる血統面についても深掘りした。24年クイーン賞など地方ダート重賞で3勝を挙げたアーテルアストレアの半弟で、父がリーチザクラウンからハービンジャーに替わってどのようにタイプが違ってきたのか。半姉の主戦も務めたジョッキーは「すごく賢いところとか、いい意味で我が強いところは似ている。走り方とか体つきは違うが、芯の気持ちのところは似ています」と的確に分析してくれた。

これといった不安材料が見当たらず、取材をすればするほどトーンは上がるばかり。重い印を打たない理由がない。(坂本 達洋)

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