◆秋季高校野球富山県大会 ▽1回戦 富山・雄山9―1新川・AOIKE=7回コールド=(6日、砺波)
秋季富山県大会が開幕し、今年4月に創部した通信制高校のAOIKEは、新川と連合チームを組み、1―9の7回コールドで富山・雄山に完敗した。連合チーム同士の対戦となったが、初回に先発投手と守備が崩れ4四死球、2安打、1失策などで3失点。
AOIKEの野球部員は6人だが、2人は転入生のため高野連の規定で1年間は出場できない。今大会は1年生4人と、新川の6人の合同チームで挑んだ。夏場ではお互いのグラウンドを行き来しながら一緒に練習し、練習試合も5試合を消化。2勝2敗1分の成績だったが、本番では投打がかみ合わなかった。途中登板した各川は「練習試合と違って、公式戦は負けられないので緊張感がありました。みんな精一杯プレーしましたが、力は出せなかったです」と肩を落とした。
AOIKEは福井県小浜市に本校があり、サポート校として今年4月に富山・南砺市に「南砺福光キャンパス」を開校。全校生徒9人でスタートし、旧南砺福光高の校舎とグラウンド、屋内施設を利用して運営している。野球部も同時に創設され、富山県出身でダイエー、ヤクルト、近鉄、巨人の投手として活躍した田畑氏が監督に就任。「春先から技術の指導はほぼやっていないが、体の使い方などを教えてきた。彼らの能力は高いものがあり、3年を通して成長できるかが大切」。入学したばかりの1期生には、高い負荷をかけたウエイトトレーニングをするのではなく、自重を使って基礎的な体力強化を重視。骨盤を立てて姿勢を改善したり、胸郭や肩甲骨まわりの柔軟性を高めるなど、将来を見据えたトレーニングを続けてきた。
来春は新入生を迎え入れ、単独チームとしての出場を視野に入れる。「目に見える目標として甲子園がある。そこに向かって取り組んでいきます」と田畑監督。選手たちの成長を見据えながら新たなスタートを切る。(中田 康博)