◆第39回セントウルS・G2(9月7日、阪神・芝1200メートル、良)
サマースプリントシリーズ最終戦の第39回セントウルS・G2(阪神)は川田と初コンビで8番人気のカンチェンジュンガが制し、スプリンターズS・G1(28日、中山)の優先出走権を獲得した。
研ぎ澄まされた末脚でぶち抜いた。
初コンビの川田が巧みに導いた。調教でも騎乗経験がない完全なテン乗りだったが、「返し馬でいい馬だと知れたので、この馬らしく競馬しようと思いました」と瞬時に特徴を把握。前半は無理に位置を取らず、冷静にラストへ備えた。「手応えも十分で、動いてくれるだろうなと思いました」という読み通りの切れ味。庄野調教師は「今日はジョッキーですね。川田ジョッキー様様です」と手腕をべた褒めした。
今春の京王杯スプリングC(7着)以来、4か月ぶりの実戦。
体調に問題がなければスプリンターズSに向かう。指揮官は「ここを勝てたことは、馬にとってもいい経験」と収穫を確信。16年に同G2を勝った父ビッグアーサーとの親子制覇を弾みに、堂々と秋の大舞台へ挑む。(水納 愛美)
◆カンチェンジュンガ 父ビッグアーサー、母クェスタボルタ(父ノヴェリスト)。栗東・庄野靖志厩舎所属の牡5歳。北海道日高町・サンバマウンテンファームの生産。通算20戦6勝。主な勝ち鞍は25年阪急杯・G3。