◆男子プロゴルフツアー ロピアフジサンケイクラシック 最終日(7日、山梨・富士桜CC=7424ヤード、パー70)
プロ5年目の長野泰雅(たいが、22)=福岡地行=がツアー初優勝を飾った。首位タイで出て4バーディー、2ボギーの68で通算10アンダーに伸ばし、初日からトップを守る完全V。
手の震えがピタリと止まった。最終18番で1メートルのパーパットを決めた長野は、山本凌平キャディー(29)とガッチリ握手。23年のプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品の18番では決めれば優勝のパットを手が震えて外し、V逸した悪夢がよぎったが「キャディーがふざけて緊張をまぎらわせてくれた。すごくうれしい。気持ちで乗り切れた」とかみしめた。
昨年はドライバーやパターなど不調で「腐っていた。やる気がなかった」。だが、今季から契約がフリーとなったクラブを一新し、福岡でともに練習する生源寺龍憲が今季2勝する姿からは「熱が入った」と刺激を受けた。女子ツアー3勝の河本結らを手掛けるパッティングコーチ・橋本真和氏の指導を今春から受け、パター精度も上がった。
ボートレースが大好きでヤンチャなキャラの22歳。
〇…国内男子ツアー史上最高額1000万円のホールインワン賞が達成された。最終日はパー3の全5ホールで設定され、16番で竹安俊也と杉浦悠太(ともにフリー)が記録。複数均等割で選手に450万円、キャディーに50万円が贈られた。63をマークした大会ベストスコア賞30万円を含む計480万円を得た2位の杉浦は「時計とか気になり始めてきたので買えたらいいかな」。竹安は「これからご飯は全部(特別協賛のスーパーマーケット)ロピアで買います!」と誓った。
◆長野 泰雅(ながの・たいが)2003年5月6日、福岡・篠栗町生まれ。22歳。16年九州シニア優勝の父・清一さんの影響で9歳でゴルフを始める。沖学園高1年時に国体で個人、団体戦の2冠。3年時の21年にプロ転向。