◆プロボクシング ▽スーパーフェザー級8回戦 〇木村蓮太朗 TKO4回1分44秒 ●リ・ジャーミン(7日、静岡・グランシップ)

 駿河男児ジムの木村蓮太朗(28)が4戦連続となるKO勝ちを飾った。4回にリ・ジャーミン(34、中国)をロープに詰めて連打を浴びせると、レフェリーが試合を止めた。

WBOアジアパシフィック女子ライトフライ級タイトルマッチは王者・池本夢実(29、琉球)が初防衛に成功した。

 ジムの仲間3人が敗れる予想外の展開も、メインイベントを任された木村がしっかりと勝利で締めた。

 「頭を使ったボクシングができている」という言葉通り、序盤で相手の打たれ強さを確認すると、手数を増やしてボディー攻撃でスタミナを削る。2回にカウンターのフックでダウンを奪い、3回にはロープに詰めて連打。続く4回にラッシュで押し込むと「ストップがかかると思っていた」。冷静に計算した通りに白星をつかんだ。

 ジムのある本拠地・富士市から、静岡市に初進出。だが木村には懐かしい場所だった。小2から高1まで打ち込んだ極真空手の全国大会が、いつもグランシップで行われており「何度も優勝しました」。縁の深い会場で4戦連続KOを飾り「いまが一番強いです」と自信をのぞかせた。

 次の目標は、11月から開催されるスーパーフェザー級トーナメント。世界ランカーら実力者の出場が見込まれ、「そこに出てチャンピオンを倒したい」と力をこめた。

前島正晃会長(46)も「エントリーするつもり」と背中を押す。波に乗ってきた駿河男児ジムのエースが、念願のタイトル獲得へ突き進む。

(里見 祐司)

  〇…川根本町出身の池本が5回TKOで王座を守った。リングに立つのはタイトルを奪取した昨年7月以来、1年2か月ぶりだったが、「試合を想定して練習してきた」と影響はなし。重い左ボディーを何度も突き刺し、4回に2度ダウンを奪うと、5回にも倒してレフェリーが試合をストップ。「目指すのは世界のみ。駆け上がっていく」と地元のファンに約束していた。

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