バレーボール女子日本代表が8日、4位に入った世界選手権を終えて開催地のタイから羽田空港に帰国した。今年一番の大舞台では7日の3位決定戦でブラジルに敗れ、15年ぶりのメダルには届かなかったが、4位に入った。
ブラジルとはフルセットの死闘を演じた。最終セットは2度のマッチポイントをしのがれ、あと1点が届かず惜敗。敗戦後に悔し涙も浮かべた石川は、世界的スターの相手エースで主将の「ガビ」ことギマラエスから声をかけられたという。「『あなたは素晴らしい選手だよ』と言ってもらいました。ガビからはいつも試合後に声をかけてもらえて、うれしい。彼女のことは一人の選手として尊敬しています」。ライバルの温かい言葉に感謝するとともに、胸中では選手としての成長を誓った。
初めて主将として臨んだ今大会。メダルに届かなかった悔しさが一番にあるが、「やり切った」とも言える手応えも感じた大会だった。個人ではベストスコア部門で3位(128点)、ベストアタッカー部門でガビを抑える2位、ベストレシーバー部門で1位、ベストディガー部門で2位など5部門で上位5人に入り、ガビと並んでベストアウトサイドヒッター賞のタイトルを獲得した。
28年ロス五輪へ新体制で始動し、7月のネーションズリーグ、世界選手権でともに4位で、今季の代表シーズンは終了。今後は各所属に戻り、それぞれ腕を磨く。最後の円陣では「全員が成長した姿で来年、集まれるよう、個々で世界を見据えていこう」と声をかけた。「(トップとは)そんなに差はあると思っていない。精度を高めていけば、絶対に勝てるチーム」。主将はもっともっと強い日本を築いていく。