◆京滋大学リーグ 花園大3―2大谷大(8日・京都府太陽が丘)

 豪快なスイングでひときわ存在感を放った。初回1死一、二塁、花園大・広部嵩典左翼手(4年)が右翼線適時打で先制点を奪った。

「藤原が本来のピッチングができるように先制点をとりにいきました」。主将で4番がエースを打撃で支えた。

 県岐阜商OBでもある広部は、母校の甲子園での大躍進をテレビの前で見守った。自身も3年の春夏甲子園に出場したが初戦敗退。4強入りを果たした後輩たちを見て、思い出した言葉がある。「思わないことは、かなわない」。2024年まで県岐阜商を率いた名将・鍛冶舎巧前監督が何度もかけてくれた言葉だ。「春、秋と結果がでなくても、勝つっていう思いが夏の結果につながったと思う。OBとしてうれしい」と後輩たちをたたえた。

 兄・就平さんは社会人野球を王子で続けており、都市対抗野球にも出場。「試合に出たらお互い全力でやろう」と励まし合っている。将来は兄と同じ社会人野球の世界へ挑む。

「全然レベルは違う」と尊敬する兄の背中は大きいが、大学ラストシーズンは、誰よりも強い思いを胸に戦い続ける。

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