競泳男子で昨夏パリ五輪50メートル自由形銀メダルのベン・プラウド(英国)が、ドーピングを容認する大会「エンハンスト・ゲームズ」に参加する意向を表明した。10日、自身のSNSで「伝統的な水泳から身をひき、エンハンスト・ゲームスに参加する」とコメントした。

 「エンハンスト・ゲームズ」は、26年に米ネバダ州で開催予定のドーピング容認大会。競泳では、現在は禁止されている高速水着の着用も認められる。自由形、バタフライの短距離種目が実施予定で、元世界王者のジェームズ・マグヌッセン(豪州)らがすでに参加表明。50メートル自由形では、高速水着を着用した選手が世界記録を上回るタイムで泳ぐなど、注目を集めている。

 世界水連は一連の動きを受け、6月に同大会に参加した選手、関係者をいかなる競技会、イベントからも除外する方針を表明。日本水連も「そういうところに関わった選手、役員については(日本水連での)登録ができないなど(世界水連に)準じたスタンスを取る」と説明している。参加すれば事実上、競泳界からの“追放”を意味するが、プラウドは「時代の先をゆく可能性とツールをもって、人の可能性を追い求めるチャンスだ」などとコメントしている。

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