プロボクシング世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=は14日、愛知・名古屋市のIGアリーナで、WBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30)=ウズベキスタン=を相手に防衛戦を行う。尚弥にとって過去最強の相手ともいわれるアフマダリエフとの一戦。
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尚弥のここ数試合の中では、一番見応えのある試合になるだろう。アフマダリエフというボクサーはそれだけ質の高い選手だと思う。試合前のメディアの予想を見ても、これだけ盛り上がったケースはいつ以来だろうと思うほど、盛り上がっている。タフなイメージが強いアフマダリエフだが、五輪でメダルを獲得した実績があるように、しっかりした技術も持ち合わせる。確かにスピード、パンチ力では尚弥の方が上だ。ただ、それだけでははかれないのが、アフマダリエフの強さなのだ。
尚弥は5月のカルデナス戦(ラスベガス)では、KOを意識するあまり強引に攻めて2回に逆にダウンを奪われるシーンがあった。今回は勝ちを優勢するだろうし、慎重なスタートをきるだろう。尚弥がスーパーバンタム級に階級を上げた時、対戦するのを見てみたいと思ったボクサーが2人いた。ひとりはフルトン(23年7月、8回TKO勝ち)、残るひとりがアフマダリエフだ。尚弥戦の予想をする時に中盤のKO、早い回でもKOなどと言ってきたが、今回も尚弥有利には変わりはない。