大相撲 ▽秋場所初日(14日、東京・両国国技館)

 元大関で西十両13枚目・朝乃山(高砂)が初日を白星発進した。新十両の東同13枚目・旭海雄(大島)をすくい投げで下した。

関取としては昨年7月の名古屋場所3日目以来、約1年2か月ぶりの白星。「けが明けの十両なので素直にうれしい。相撲内容は悪いけど、白星はいいこと。今場所もたくさんの声援や拍手をいただいたので、力に変えて、けがのないように15日間頑張りたい」と力を込めた。

 朝乃山は昨年7月の名古屋場所で左膝前十字靱帯(じんたい)断裂などの大けがを負い、3場所連続で全休。春場所に三段目で復帰し、今場所で再十両を果たした。十両土俵入りには「どんな時でも味方で応援してくれた」と、地元の「朝乃山富山後援会」の化粧まわしを着けて臨んだ。両国国技館が割れんばかりの歓声に迎えられ「すごくうれしいし、感謝しています」と心が震えた。

 今場所は同じ部屋の朝白龍、石崎改め朝翠龍も新十両となった。1部屋から3人同時の十両昇進は1979年秋場所の佐渡ケ嶽部屋(琴の龍、琴千歳、琴立山)以来の快挙だった。初日は西で朝乃山から朝翠龍、朝白龍と3人連続で取組が組まれ、全員が白星。「自分が番付が一番低いので、(土俵)下から2人に見られている感じはしましたけど、勝ちをつなげていく意味で勝てて良かった。

2人も勝ってくれていい流れだと思います」と二重の喜びとなった。

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