バレーボール女子日本代表のセッター・関菜々巳(アルシーツィオ)が14日、2季目となるイタリア1部セリエAのシーズンに向けて出発した。出国前の成田空港で取材に応じ「2年目ではあるんですけど、緊張はあります。

今季は新しいチームなので、どんなシーズンになるかワクワクな気持ちもある。もっともっと(バレーが)うまくなって帰ってきたい」と意気込んだ。

 昨季は、世界クラブ選手権優勝など最強クラブのコネリアーノでブラジル代表の「ガビ」ことギマラエスらとプレー。ポーランド代表のウォロシュがいたため、主に控えのセッターだった。今季は「経験が必要。実戦と練習の中でやるのは少し違う。もっと実戦の中で相手ブロックと駆け引きしたい」と出場機会を求めて昨季6位のアルシーツィオに移籍した。新天地へ「スタートから出る機会をしっかりつかめるように。チームとしても上を目指していきたい」と決意を新たにした。

 日本代表では28年ロサンゼルス五輪を見据える中、新体制1季目はネーションズリーグ、世界選手権でともに4位。世界選手権のメダルマッチでは悔し涙も流した。「最後に負けたのはすごく悔しかったし、そこの印象が強くなってしまうけど、少し落ち着いてから思ったのは、チームで準決勝まで進めた中、いろんな経験ができたのはプラスで。

自分も自信につながる試合もたくさんあったなと思いました」と、全てを成長への力に変えるつもりだ。

 今季の代表活動を終え、日本で1週間もない短いオフ。「もう少し休みが欲しかったな…」というが「バレーを考えない時間を過ごせた」とリフレッシュできた様子。また、世界選手権を経て「いろんな方に『感動した』と言ってもらったり、SNSでもメッセージをいただいて、すごくうれしかったです」と多くの応援を実感し、頑張る糧になった。日本の司令塔は異国で貪欲に戦い、一回り大きくなって帰ってくる。

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