◆世界陸上 第3日(15日、国立競技場)

 男子マラソンが国立競技場発着で行われ、優勝争いは歴史的な大接戦となった。タンザニアのシンブが2時間9分48秒で優勝。

同タイム、着差ありの2位がペトロス(ドイツ)が2位だった。

 2人は競技場にほぼ同時で入り、残り100メートルでペトロスが抜け出したが、残り50メートルでシンブが猛烈に追い上げ、ぎりぎりで逆転した。歴史的な大接戦に、TBSのアナウンサーは「写真判定が必要なほどです」と絶叫。解説した青学大の原晋監督は「100メートルのようだった」と感嘆した。

 日本歴代5位(2時間5分39秒)の近藤亮太(25)=三菱重工=は2時間10分53秒で11位。

 パリ五輪男子マラソン日本代表(23位)の小山直城(29)=ホンダ=は2時間13分42秒でパリと同じく23位。

 日本歴代3位(2時間5分16秒)の吉田祐也(28)=GMOインターネットグループ=は25キロ手前で先頭集団から後れる苦しい展開で、2時間16分58秒で34位だった。

 レースは、定刻の午前7時30分に号砲が鳴ったが、約100メートルを走ったところで、まさかのスタートをやり直し。TBS解説の2000年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さんも「見たことありません」と驚いた。

 審判からグリーンカードが示され、失格となる選手はなし。その後、無事にスタートした。

 男子マラソンは、スタートからゴールまで、ドラマに満ちあふれていた。

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