◆JERA セ・リーグ DeNA3―0巨人(15日・横浜)
大記録をアシストしようと全員一丸になった。田中将の日米通算200勝がかかった一戦は0―3で完封負け。
0―0の5回の守備。2死満塁、度会の左翼線のライナーに左翼・丸が地面すれすれでダイビングキャッチ。抜けていれば複数失点の危機を救った。「絶対捕ろうと。試合前に監督から『マー君が気迫前面でやってくれると思うから』っていう話をされていたので」と執念が実った超美技。田中将は両手を上げてガッツポーズで感謝した。
続く6回、先頭の筒香の右中間のライナーを今度は中堅・キャベッジが横っ跳びで好捕した。その場で絶叫する助っ人に向け、マウンドの田中将は脱帽。
その後の6回2死一、二塁では、石上の右翼後方へのライナーを中山がグラブの先に当てながら惜しくもはじき、決勝の2点適時二塁打。ボール1個分、紙一重の差で捕球できず、外野トリオの好守備3連発とはならなかったが、田中将を助けようと食らいついた。阿部監督は「負けはしたんだけど、みんな気持ちが出ていてね」と闘志あふれる姿を収穫に挙げた。
反省点を挙げるとすれば、無得点に終わった攻撃面。4回1死二、三塁、打者・中山でDeNAの内野は1点OKの定位置だった。初球ファウル、2球目は見逃し。2ストライクとなったことで前進守備になり、最後は空振り三振に倒れた。相手のケイに厳しい攻めをされたが、何とか追い込まれる前に内野ゴロでも1点を取る攻撃ができれば状況が変わったかもしれない。
64勝65敗3分けとなり残り11試合。9回6安打完封勝利を許したケイとは今後の短期決戦を見据えても、さらなる研究が不可欠だ。CS本拠地開催の2位を目指す中で26、27日には再びDeNAと敵地・横浜で2連戦がある。