スポーツマンシップを通じて環境問題を考える東京・品川区の少年サッカーイベント「エコカップサッカー3年生大会」の決勝トーナメントが15日、しながわ中央公園多目的広場で行われ、優勝チームにペットボトルのキャップから作られた優勝トロフィーが贈呈された。閉会式で森澤恭子区長は「これを機会に環境への意識を持ってもらえれば」と子どもたちに呼びかけた。
このイベントは品川区商店街連合会主催で、2005年にスタート。20周年の今年は記念大会として、より持続可能で未来につながる社会づくりを目指し、回収率が低いペットボトルキャップのアップサイクルの取り組み「CAP to CUPプロジェクト」を新設。大会への参加要件をリサイクル率約20%のペットボトルのキャップ持参として回収、優勝トロフィーなどに活用するという画期的な試みのなかで開催された。
イベントを主管し、今年設立50周年を迎えた品川区サッカー連盟の渡辺裕一副会長(品川区議会議長)は「予選を通じて約7000個のキャップが集まり、優勝トロフィーなどになって、この日お披露目することができた。東京都でも初めてではないか。品川区でこんなことをやっているよ、ということが示せたのでは」と説明。予選を勝ち抜いた4チーム、約60人が決勝トーナメントに参加し、PK戦を制して優勝したFC.UNITED大崎に、特製の優勝トロフィーが手渡された。
「未来を担う子どもたちの健やかな成長を応援しようと始まったこのイベントの、もう1つ大切なテーマが環境。エコカップの名前の通り、使い捨てを減らし、資源や環境を大切にする取り組みもこの大会の柱の1つ」と品川区商店街連合会の亀井哲郎会長。「この大会を通じ、仲間を思いやる心と地球を守る意識を育んでほしい」と子どもたちにメッセージを送った。
資源循環体験として、会場では品川区清掃事務所による「スケルトン車へのゴミ積み込み体験」も実施。ちょうど11日の大雨で区内各所が浸水被害などに見舞われ、水害ごみが大量に出る事態となったが、品川区ではいち早く事業系のごみも含めた一斉回収を開始。