ソフトボール ▽ニトリJDリーグ第11節 戸田中央 3―0 太陽誘電(15日、群馬・宇津木スタジアム)

 東地区1位の戸田中央が同7位の太陽誘電を3―0で下し、今季21勝目(2敗)を挙げた。リーグによると、上位3チーム+4位は東西で勝率が高いチームが進むポストシーズン(PS)進出を決めた。

2021年東京五輪金メダリストで先発左腕・後藤希友(みう)が4回を投げ、4奪三振、被安打4の無失点に抑えた。5回からは2番手でマウンドを引き継いだ右腕・増田侑希が被安打1の“0封”リレーを完成させた。

 「8番投手」の投打二刀流で出場し、高崎3連戦最後を勝利で締めたエース・後藤は「ランナーを出した中、0点で抑えられたのは良かった」とうなずきつつ、「毎回、ランナーを出してしまった。先頭打者やツーアウトから出してしまうシチュエーションが多かったのは、課題になった」と内容には厳しい自己採点をつけた。

 3連投の疲労が残っていたが、粘投を見せた。1番・中川彩音中堅手の先頭打者本塁打など初回に2点の援護を受けた後藤は、その裏の守備で2死から太陽誘電の3番・上林藍子にファウルで粘られた後、内角低めの直球を捉えられ、右中間へ二塁打を浴びた。だが、続く打者を三飛で切り抜けた。課題の右の長距離砲には、内角の直球で高さの出し入れも意識し、走者を背負いながらも無失点で試合を作った。個人でも10勝目をマークし、チームを東地区一番乗りでPS進出に導いた。首位でレギュラーシーズンを終えればプレーオフを経ずに日本一を決めるダイヤモンドシリーズに進める。

 日本代表では8月の国際大会のワールドゲームズに参加し、準決勝で宿敵・米国に6―7で敗れ、3位だった。悔しい結果を受け止めた中、課題は改めて「奪三振」と実感。

そのために「少しずつ良くなった点としては打者を見ながら、考えて投球することができてきた。そこはもう少し頑張りたいです」という。ただ、今年一番の舞台では「経験値はグッと上がった大会でした」と3年後のロサンゼルス五輪につなげていくつもりだ。

 リーグは一時中断し、20日からは全日本総合選手権(青森)に臨む。初戦の全日本大学選手権準優勝の日本文理大戦から決勝まで進めば、最大5試合。後藤は移籍1季目でリーグとの2冠を狙いに行く。「今週末はタフになると思う。まずは3連戦の疲労を抜いた状態で臨みたい。大学生は失うものがなく、勢いに乗ってくると思うので、一戦必勝で頑張たい」とエース左腕は腕をまくった。

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