◆米大リーグ パイレーツ4―8カブス(17日・米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク)

 鈴木誠也外野手(31)と今永昇太投手(32)が所属するカブスが17日(日本時間18日)、敵地・パイレーツ戦に勝利し、大谷翔平、山本由伸らを擁するドジャースより一足先にポストシーズン(PS)進出を決めた。球団としては2020年以来5年ぶりで、2人にとっては初の大舞台。

このままいけば、初陣はダルビッシュ有松井裕樹の両投手が所属するパドレスとの“日本人対決”となりそうだ。

 歓喜の美酒を頭から浴びせ合った。2年目の今永と4年目の鈴木にとっては、初のPS進出が決定。試合後、クラブハウスで行われたシャンパンファイトに初参戦し、喜びを分かち合った。「WBC優勝でもやったけど、シャンパンの量がケタ違いに多い」と驚いた表情を見せた今永。鈴木も「みんなで助け合いながらやってきた。楽しい」と、勝利の余韻に浸った。

 地元テレビ局のインタビューでは“今永節”がさく裂した。何本のシャンパンを使ったかを問われると、「投げる哲学者」の異名を持つ左腕は「10本以上開けました。口から飲むよりも、肌から吸収した方がおいしいことが分かりました」とニヤリ。現地放送局アナウンサーの大爆笑を誘うと、シャンパンを浴びた後にカメラに「ヤミー(おいしい)!」と絶叫し、決め顔で締めくくった。

 右打者の日本選手で最多となる27本塁打、91打点をマークしている鈴木は、体調不良で欠場が続いていたが、この日は6試合ぶりの先発復帰となった。

3打数無安打で途中交代に終わったが「最後まで出られるような状態に持っていきたい」と前を向いた。

 大舞台では、いきなり日本人対決が実現しそうだ。このままいけば、カブスはワイルドカードシリーズでパドレスを本拠地で迎え撃つことになる。ダルビッシュと松井を擁する難敵とは、今季3勝3敗だ。「ワールドシリーズ優勝まで(祝勝会を)数多くできればいい」と今永。日本が誇る両雄が、球団9年ぶり4度目となる悲願の頂点へ導く。

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