プロボクシングWBC&IBF世界バンタム級統一王者・中谷潤人(27)=M・T=が18日、相模原市の所属ジムで、今月中に保持する2本の世界ベルトを返上、スーパーバンタム級に転級すると発表した。来年5月、東京ドームで同階級の世界4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=との対戦が期待される中谷は、世界4階級制覇に意欲を示した。

サウジアラビアの興行関係者はこの日、12月27日の同国での試合に、中谷が井上とともに参戦すると公表。転級初戦でWBC8位セバスチャン・エルナンデス(24)=メキシコ=と対戦すると明かした。

 中谷はスーパーバンタム級でベルトを「5本取る」と言った。井上が持つWBA、WBC、IBF、WBOの4団体統一王座に加え、リング誌が認定するベルトのことだ。

 中学卒業後、単身で米国でボクシング修業した中谷は、同誌を食い入るように読んだ。同誌が認定するパウンド・フォー・パウンド(全階級を通しての最強ランキング)で1位になることが大目標だ。加えて団体の枠を超えてランク付けする同誌認定王者にも憧れている。目の肥えた選考委員がつける最強ランキングで、王者になれば階級最強のお墨付きがもらえる。最低でも統一王座を保持しないと手にすることができないベルトだ。

 リング誌は一時、電子版のみとなったが、資本には、サウジアラビアが参画して、雑誌も復刊。専門誌の枠を超えた権威も戻ってきており、多くのボクサーが認定王者を目指すと言ってはばからない。(谷口 隆俊)

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