◆世界陸上 第7日(19日、国立競技場)

 女子やり投げの北口榛花(JAL)が18人で争われる予選A組の試技順1番目で登場。1投目で60メートル31を、2投目で60メートル38、3投目で58メートル80を投げるも、予選通過ライン(62メートル50)を超えることができず、B組の結果を受けて予選敗退が決まった。

満員のホーム・国立競技場で日本勢初の連覇の夢は破れた。

 予選ではA組とB組の選手がそれぞれ3回試技を行い、62メートル50センチかを超えるか、通過者が12人に満たなかった場合は、上位12人が20日の決勝に進む。

◆北口の試合後のコメントは以下の通り。

 ―お疲れ様でした。

 「多分決勝には残れない…悔しい結果になったんですけど。春先からちょっとけがが続いたり、精神的にもちょっと苦しい部分がたくさんあったんですけど、その度にやっぱり今年は2025年東京世界陸上があるから、やっぱり練習に戻ろうという気持ちになれた。今シーズンの素敵なゴールを作って下さった皆さんに本当に感謝したいです」

―内容としては。

 「最後の投てき練習でようやく保護していたテープを外して練習に臨んでそっちの方が感覚が良かったので、今回もテープなしで試合に臨んだ。正直そのテープがあった、なかったで、どのぐらい自分の気持ちが変わるのかは試合になるまで分からなかった。1投目、60(メートル)飛んだところは少しホッとしたんですけど。2投目、3投目で修正というところは、この感覚でやっておくべきだったなと。まあタラレバになってはしまうんですけど」

 

―痛めている肘の怖さは。

「今日は本当に最後だと思って投げたので。今のところは多分、大丈夫だと思う。時間が経ってどうなるかをトレーナーさんだったり、ドクターの方に確認してもらおうと思います」

―2回目、3回目はどう修正したか。

 「1投目はちょっとやりがカーブしてしまったので、2投目、ちょっと右に向かって一緒に自分も行こうという風に思って投げて、3投目はちょっとスピードも上げつつ、前に、もっと前に、というところで。ちょっと3投目は久しぶりに投げ急いでしまったかなという風に思います」

 ―3投目が終わってからどんなこと考えながら待っていたか。

 「これ以上超えないでほしいなとは思っていたんですけど、(自分の)記録だと絶対超えられるので。厳しいなと思いながら、でも、この日本で会場(に観客が)いっぱいの競技場を見られてすごくうれしかったですし…また強くなって。ちょっと足りない部分が多かったので、これから9月に大きな試合が続く…シーズンが続くと思うので9月にしっかり合わせられるようになりたいなと思いました」

 ―試技では不安があったか。

 「肘に関してはあまり不安な要素はなくて、とにかく最後のダイヤモンドリーグファイナルと同じ感想にはなってしまうんですけど、自分のやりがどのぐらい前に飛んでいくのかが正直想像できず、できないまま練習していたので。そういう不安はありました」

―1回目の後、伸ばしていける感覚は。

 「そうですね、ありましたし、あと、2投目の方が昔の自分の投げに近いなっていうのは感じれました」

―足りないところは。

 「走りに関してはすごく良かったので、そこと、技術面がうまくかみ合わすことが、今日はできなかったかなと思います」

―世界一に立ち続けているプレッシャーはあったか。

 「競技場に来る前の方が緊張していて、競技場に入って『なんか世界大会だな』って思って臨んだので、そんなにそのプレッシャーみたいなのは感じなかったですけど、もうちょっと投げれたなっていう感触はあるので、そこは悔しいなと思っています」

 ―この経験は。

 「とりあえずいったん休んで、もう自分の頭が絶対肘のことを考えないでできる、全ての練習ができるっていうことが一番大事だと思いますし。まあ、世界大会の借りは世界大会でしか返せないと思います。ここで決勝残れなかったからって、人生終わりだという風には思わないので、ちょっと長い休みは必要かもしれないですけど、強くなってちゃんと戻ってきたいと思います」

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