◆世界陸上 第7日(19日、国立競技場)

 女子やり投げ予選で、女王、北口榛花(JAL)が、今大会初登場。60メートル38の36人中14位でまさかの予選落ちに終わり、連覇の夢が散った。

痛めていた右肘に付けていた保護テープを外して競技に臨んだが「この選択をしたことは後悔ない」と言った。自身は予選で終戦したが、まだ他の種目で日本勢が控えており「最後まで応援していただけたらうれしい」と呼びかけた。

 北口は試技順1番目で登場し、60メートル31。A組18人全員が1投目を終えた時点で4位だった。2投目で60メートル38に伸ばしたが、自身が持つ日本記録(67メートル38)にはちょうど7メートル及ばず。3投目は58メートル80と伸ばせずA組8位で険しい表情。B組の結果を受けて、予選敗退が決まった。

 ◆北口のコメントは以下の通り。

 ―会場に入った瞬間の気持ちは。

 「入った瞬間にああ日本でも世界大会をやると、こんなに人が入るんだなと実感しました」

 ―投てきを振り返って。

「(右肘の)けがをしてからいろいろ悩んだんですけど、今までいろいろ保護しながら投げていたんですけど、今日初めて、この1本前の練習からやっとテープなしで投げられて。自分の中ではそっちの方が感覚が良かったんで、思い切ってそういう選択を取ったんですけど、なかなか。

徐々に自分の良さは出てきていたんですけど、ちょっと3投までに(感覚を)探すことが、今回はできなくて。この選択をしたことは自分の中で後悔ないですし、精いっぱいはできたと思っているので」

 ―応援を背に受けて立った国立競技場は。

 「今日皆さんがこういう素敵な、東京世界陸上というゴールをくれたからこそ、今シーズン最初から厳しかったんですけど、頑張れたと思うので、すごく感謝しています。これから日本代表の選手がたくさん出ると思うので、最後まで応援していただけたらうれしいです」

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