パ・リーグ 日本ハム7―2ロッテ(21日・エスコンフィールド)

 日本ハムは21日のロッテ戦(エスコン)を7―2と快勝。連勝で貯金を今季最多タイの26とし、敗れた首位ソフトバンクに2・5ゲーム差と迫った。

「3番・右翼」でスタメン出場した水谷瞬外野手(24)は、初回に約1か月ぶりの先制12号2ラン。3番に座った20日の同戦から、2戦連続で初回に先制打を放った。連勝で直接対決を落としたダメージも払拭(ふっしょく)し、勢いのままに残り8戦を駆け抜ける。

 逆球になって外寄りに来た真っすぐを、水谷は力強く打ち返した。高く上がった打球は、右中間スタンドまで届く。初回1死一塁で迎えた第1打席、ロッテ先発・小島の144キロを捉えた。2日連続初回先制打となる12号2ラン。「ちょっと上がりすぎたかなと思ったんですが、入ってくれて良かった。打点でキャリアハイを更新できた」。昨季の39を上回る41打点。価値ある打点に胸を張った。

 ようやく念願がかなった。

2月、キャンプ地・名護のに就任。“パイナップルサンデー”というキャッチフレーズを自ら考案し、テーマソング「パッパ パイナップル!」を日曜日の第1打席だけ、登場曲として使用している。「宣伝したいと思ってたんですけど、日曜日に限って打てない。だいぶ温めました」と苦笑。テーマソングを使用した打席での一発に「ほんまもんの“パイナップルパンチ”」と笑った。

 最終盤に来ても、変わらず心がけるのは一喜一憂しないこと。18日にソフトバンクとの直接対決を落とし、苦しい状況に追い込まれているが「チーム全体ダメージは受けたと思いますけど、一喜一憂してここまで来たチームではない」とキッパリ。「ボスも言ってましたけど10連勝するつもりで、目の前の一戦一戦をやっていけば、チャンスは出てくると思っている。諦めている人は誰一人いない」。連勝で首位とのゲーム差は2・5に再接近。無心で白星を積み重ね、奇跡の扉をこじ開ける。(山口 泰史)

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