ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(53)がピックアップした話題を語る「Roberts’ Selection」。今季の最終回は、大谷翔平投手(31)、山本由伸投手(27)の今季を振り返りながら、ポストシーズン(PS)への期待を語った。

 19日のカーショーのレギュラーシーズン本拠地最終登板、胸が熱くなりました。

 「ドジャースで18年もの月日を経て、ドジャースタジアムで投げた最後の試合だ。非常に感動的な試合だった。カーショーが先発し、大谷が逆転弾を放ったことは、本当に特別な試合にふさわしい展開だった。これまでのドジャースはカーショーのチームだったが、カーショーから大谷にバトンが渡されたような試合だったね」

 大谷は9月に入っても投打で大活躍していますが、3日の敵地・パイレーツ戦で体調不良で登板を急きょ回避したときはヒヤリとしました…。

 「いや、あのときの彼の様子には非常に感銘を受けたよ。あの日、彼に『プレーできるか?』と聞いたら、『打つことはできる』と言い切った。チーム内の自分の重要性を理解しているので、投げられなくても打つことができるなら、勝つためにできる限りのことをすべきだと分かっている。この2年間、彼はその姿勢を私やチームメートに示してきた」

 ドジャース2年目の大谷は今季、投手にも復帰しましたね。初めて間近で見た二刀流はいかがでした?

 「今季は彼にとって驚異的なシーズンだった。投手と打者、どちらが優れているかさえ分からない。素晴らしい投手で打者。

間違いなく最も価値のある選手だ。彼がポストシーズンで大きなことを成し遂げると期待している。今年、彼は歴史をつくるだろう」

 PSでは先発で起用することを明言されていますが、どんなことが起こるか分からないPSでは救援も可能性がゼロではないですよね?

 「彼の闘争心と投球能力はどんな役割でも力を発揮すると思う。ワイルドカードシリーズで先発以外で投げるとは思わないが、勝ち進んでいけば何が起きてもおかしくないとは思っている。彼は先発以外でも投げられることはWBCで分かっているからね。あの姿を見ることができたのは特別なことだった」

 山本も9月は3登板連続で被安打1と調子を上げています! PSでも昨季同様先発の柱になりますよね?

 「(先発1番手は)由伸とスネルのどちらかであるのは間違いない。由伸は素晴らしいシーズンを送っており、彼がローテの顔だと思っている」

 もしかして、PSは中4日で登板することもありますか?

 「おそらくそれはないと思う。彼には少なくとも中5日の休みは確保するだろう」

 今季もワールドシリーズを制覇して、美酒を飲んでください!

 「優勝したら、私の(共同オーナーを務めるワイナリーでつくった)ワイン『Red Stitch』を開けるよ!」

 ◆ドジャースのPS投手事情 先発は山本、スネルを軸に回る見込み。通常であれば最大3連戦のPSは4人で回すことが多い。現状は2本柱に大谷、カーショー、グラスノー、シーハンを加えた6人でローテを形成し、調子は上々で頭数はそろっているため、シーハンは救援に回る可能性が高い。一方で救援は勝ちパターンが確立されておらず不安定。カーショー、グラスノーが救援で登板する可能性もあり、あとがないワールドシリーズ(WS)であれば大谷が救援で登板する可能性もある。

昨季のWSでは先発のビューラーが第5戦の9回に登板して試合を締めくくった。

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