◆第78回秋季全道高校野球大会函館地区予選 ▽Bブロック1回戦 七飯・森7―6知内(23日・函館オーシャン)

 2021年限りで廃部となり、今春4年ぶりに復活した森が七飯との連合で秋初戦に臨み、知内を7―6で破った。93年センバツ甲子園に出場し、今春全道4強、夏南北海道大会8強の強豪から金星を奪い、森は野球部復活後公式戦“初勝利”を挙げた。

 1回に無安打で2点を先制すると、3回には3安打などで2点を追加。4回には森の管井裕哉右翼手(1年)の内野安打などで好機をつくり、七飯の1番・佐藤俊三塁手(2年)が2点適時二塁打を放つなどさらに3点を加え、7―0とした。

 終盤は知内に押される展開が続いた。7回に4点を奪われるなど1点差まで詰め寄られたが、七飯の長島陽希投手(2年)が9回無死2塁のピンチをしのぎ、14安打を浴びながらも9回120球で完投勝利を納めた。

 森は、道南の森町にある公立校で、3季通じて8度の道大会(夏は南大会)出場実績があるが、年々部員が減少し、21年限りで廃部になっていた。同町出身で元オリックスの吉田雄人監督が野球部復活に向けて立ち上がり、地域おこし協力隊として、昨年7月に故郷に移住。地元関係者らの協力を得ながら、雑草だらけで荒れ果てたグラウンドの整備から準備を進め、1年生4人と再出発していた。

 春は0―19、夏は0―10(ともに八雲との連合)でコールド負けしていたが、復活3季目で待望の白星をつかんだ。3季通じて道大会出場のない七飯との連合チームで、次戦は函館ラサールと対戦。勝利すれば、全道大会出場に王手をかける。

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