高校野球秋季静岡県大会▽3回戦 沼津東2―0富士宮北(23日・ちゅ~るスタジアム清水)

 沼津東が富士宮北を2―0で下し、4年ぶり8強入りを決めた。背番号1の右腕・市原佑浬(ゆうり、2年)が134球、6安打で公式戦初完投初完封。

「きょうは変化球が低めに集まった。相手がボール球を振ってくれた」。最後の打者を三振に仕留めて、仲間と喜びを爆発させた。

 市原は闘志を前面に押し出した。一球ごとに声を出す気合の投球で相手打線を封じた。3回以外は毎回走者を背負ったものの、本塁を踏ませなかった。4回2死一、三塁のピンチを得意の直球で遊ゴロに抑え、その裏、6番・井口侑(2年)の2点適時二塁打を呼び込んだ。

 前チームでは同級生の近藤寛太(2年)と投手陣を引っ張ったが公式戦は未勝利に終わった。「僕たちが打たれて負けた。その悔しさが、今の原動力になってます」と、市原が力を込める。新チーム結成時に立てた「県ベスト8」の目標は実現。「次は、東海出場を目指してあと2勝したい」と、上方修正した。

 1986年以来、39年ぶり4強入りをかけて準々決勝は、昨夏の甲子園出場校・掛川西と激突。「思い切ってぶつかるだけです」。東部屈指の進学校が、秋の旋風を巻き起こす。

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